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zoom RSS 健康診断は受けてはいけない

<<   作成日時 : 2017/04/07 05:28   >>

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「健康診断は受けてはいけない」(文春新書)著者の近藤誠氏は、癌治療を否定することで有名な医師だ。週刊誌でも近藤説をめぐる様々な意見が激しく対立している。元東大教授で解剖学者の養老孟司氏は、毎日新聞の書評欄(17/4/2朝刊)で「健康診断は受けてはいけない」を批評している。
「じつは書評するかどうか、かなり迷った」と書いているから、世間に流布する近藤説に対して本音を語るべきかどうか迷ったということだろう。その内容は、「だれが読んでも、よく理解できるに違いない」「文章は平易で、論理の筋は通っている」養老孟司氏にとってみれば、この本はまがい物ではない。しかし、迷った点は、近藤説に対する世間の反応だった。「最近ある雑誌でこの本の内容にちょっと触れた。そうしたら編集者から訂正を求められた。私が『著者の主張に賛成だと思われると困る』という意見が付いてきた」という。養老孟司氏は、出版社の意向を重視して訂正に同意したが、それは本音ではなかった。「知る人は多いと思うが、著者は『ガンと闘うな』というお医者さんである。乱暴にまとめれば、その著者がさらに健康診断は有害無益だと主張したのが本書である。著者の主張はすでに学問の領域を超えて、いわば政治化している」
 養老孟司氏があえてこの本の書評をしたのは、原発問題に絡んでいる。「近年の技術は社会システム化してしまう。そうなると、それに関する議論がどうしても政治的になる。たとえば原発に賛成か、反対か、である。ポピュリズムという言葉をよく聞く。しかしこの場合、それより私はデジタルという言葉を思い浮かべる。デジタルはまさにゼロか1か、だからである」ガン治療がいいか悪いか、健康診断がいいか悪いか、二者択一しか許されない世間になってしまっている。だが、本来、判断の領域は無限に広い。あらゆる意見があって当然だが、現代社会は二者択一に染まっている。
「私自身は健康診断を受けない。それは著者の主張のはるか以前からである。私は人体を理解しようとして、ほぼ諦めた。ヒトの始まりは1ミリの5分の1の大きさの受精卵である。それが数十年経つと数十キロの個体に育つ。その中で脳ができて、意識が生じ、その意識があれこれ言う。その発育過程全体が論理的に理解できるだろうか」
 今や、日本では健康診断はシステム化している。それを有害だと主張するのには根拠が必要だ。
「健康診断は有害という主張は、それをシステム化している日本の世間の常識に反する。それならその主張には相応の根拠が必要である。じつは欧米のデータはそれを示す。著者はそう主張する」
 日本では日常化している学校や職場、地域での健康診断が有害無益だとする根拠はあるのだという。それでは、若い頃から健康診断を受けない養老孟司氏は、近藤氏の主張に賛成しているのだろうか。
「ここまで書くと、私は著者の意見に賛成だな、という判断を下される恐れがある。だから一言も賛成だとは書かない。筋が通っている話にだって、賛成も反対もできる。私の意見は簡単である。意識は自分の身体を十分に理解できるようにはできていない」
 目にゴミが入り、軽い風邪をひいただけで鋭い痛みが走り、すぐに気分が悪くなるが、肝硬変になっていても痛くない。初期のガンが生まれていても気づかない。身体各所から脳に入る情報は、身体の正確な状況を示してはいない。健康診断の根拠は、こうした痛みのない病気などを見つけることにあるとされる。だが、そのために人々は血液を採取され、レントゲン検査によって被爆している。バリウム検査やCTスキャンをすればさらに被爆する。それによってガンになることもあるだろう。
「それを理解できると思い、できるように語るのは、現代人の傲慢である。そう思うから、身体のことは身体に任せるのである」
 健康診断を受けず、ほっておいても、病気が進行すればいずれは痛みや不調が出てくる。治療はそれからでもいいと養老孟司氏や近藤氏は考えているのだろうか。手遅れや後悔という言葉を思い浮かべた。

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