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<<   作成日時 : 2018/05/28 16:23   >>

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 ポール・トーマス・アンダーソン監督のオリジナル脚本は、シンデレラストーリーから始まるが、年の差の開いたロンドン屈指の天才的仕立て屋と田舎のウエイトレスのカップルでは、あまりに溝が深い。裁縫の師でもあった母親を恋い慕い、姉と共に独身を貫いてきた初老の仕立て屋にとって、裁縫は命だ。たとえ愛を誓い合った相手でも、仕事を邪魔する者は排除する。レイノルズ(ダニエル・デイ=ルイス)は、経営者でもある姉(レスリー・マンヴィル)と暮らしながら仕事に没頭し、同居相手の女性を次々と変えてきた。レイノルズにとって、女性は仕事の一部なのだ。彼女たちの肉体を使って完璧な衣装を紡ぐのがレイノルズの人生だ。別荘のある田舎でウエイトレスとして出会ったアルマ(ヴィッキー・クリープス)を“理想の女性”として見初めたレイノルズは、ロンドンで同居を始めるが、神経質で気難しいレイノルズとの間にはすぐに溝ができてしまう。姉と仕事が、アルマの前に立ちはだかるのだ。レイノルズの愛を失いかけたアルマは、危険な手を使う。毒茸を飲み物に混ぜてレイノルズを寝込ませる。高熱を出して苦しむレイノルズを懸命に介抱する役目を勝ち取ったアルマは、レイノルズから求婚される。二人は結婚するが、若いアルマは、仕事だけが生き甲斐のレイノルズとの生活に苦しむ。やがて、二人の間に再び深い溝ができてしまったとき、アルマはもう一度あの茸を使うのだが…。仕事と姉、母親の亡霊にレイノルズを奪われかかったアルマの編み出した究極の“再生術”が、毒茸だ。弱りきったレイノルズは、天才仕立て屋から凡人に戻り、アルマを頼る。アルマは同じ手を二度使うが、その結果を悲劇にしなかったのは、監督の狙いだったのだろうか。めでたし、めでたし、を意図していたとすれば、実に残念だ。弟を自在に操る危うい姉を演じたレスリー・マンヴィルがぞっとするほど素晴らしい。

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