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ろくでなし通信
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警官の血(佐々木譲、新潮文庫)
吉野仁氏の解説によれば「佐々木譲の代表作といえるばかりか、国産警察ミステリー史の新たなページを拓く名作だ」とある。2007年度の「このミステリーがすごい!」の第1位など高い評価を受けて、テレビドラマにもなった。物語は、昭和23年の東京から始まり、平成19年で終っている。主人公は3人、安城清二、その息子の民雄、孫の和也だ。戦争直後から始まる親子3代にわたる警察官の物語の中で、最も読者を引きつけるのは、民雄だろう。跨線橋から謎の転落死を遂げた駐在所勤務の清二は、殉職とはならず、自殺扱いされてしま... ...続きを見る

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2019/04/19 16:05
名探偵コナン・紺青の拳
名探偵コナン・紺青の拳 劇場版名探偵コナンは、映像的にスケールアップを求められてきた。前作「ゼロの執行人」は、過去最高の興行収入91億円を叩き出したが、それを支えているのが映像技術の進歩と脚本だ。前作のファーストシーンは、轟音を立てて高速回転する圧力釜だったが、それはIoTテロを暗示する象徴的な映像だった。前作の脚本家、櫻井武晴氏の現代的で斬新なアイデアと卓抜な構想力は、アニメファンだけではなく、ドラマファンの期待にも十分に応えていたと思う。リアルな警察組織から離反した犯人像も練り込まれていた。今回の脚本家は大... ...続きを見る

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2019/04/16 14:04
ハンターキラー
ハンターキラー これは昨年(2018)作られたイギリス映画だ。だが、出てくるのは米国海軍とロシア軍。元潜水艦艦長でもあるジョージ・ウォーレスト&ドン・キースの原作を、ドノヴァン・マーシュ監督がダイナミックな戦闘映画にしている。主人公のジョー・グラス艦長を演じるジェラルド・バトラーの渋い魅力が光っている。グラス艦長の設定が面白い。海軍兵学校を出ていない叩き上げの艦長で、「海の下で生きてきた」潜水艦一筋の男だ。あらゆる部署に通じ、人間味溢れるリーダーでもある。その魅力が輝くのは、深海で救出したロシア潜水艦の艦長との... ...続きを見る

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2019/04/15 13:43
宮沢りえ「彷徨える平成の女神」 石井妙子(文藝春秋2019.5)
宮沢りえ「彷徨える平成の女神」 石井妙子(文藝春秋2019.5) 平成回顧特集として、文藝春秋(2019.5)が女優の宮沢りえを特集している。サブタイトルは、「その才能の虜たちが明かした三十年の波瀾万丈」とある。著者の石井妙子氏は、宮沢りえのデビューから最近の活動を簡略に描いている。「改元にあたって、平成を代表する女性スターは誰かと考えたとき、彼女の名前が浮かんだ」という。「かつては人気や話題性が先行するアイドルスターであったが、近年は女優としての評価を高めた。映画では『紙の月』、『湯を沸かすほどの熱い愛』で各映画賞の主演女優賞を受賞。舞台でも、故・蜷川幸雄や... ...続きを見る

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2019/04/13 08:36
バイス
バイス 脚本も担当しているアダム・マッケイ監督が、あらゆる意匠を凝らして描いてみせた近代米国史の一面だ。主人公に選んだのは、ブッシュ政権時代の副大統領、ディック・チェイニー。現在78才のチェイニーは、イエール大学を酒と喧嘩のために中退し、ワイオミング大学で政治学を専攻した。学生時代からの妻リン(エイミー・アダムス)が、泥酔したチェイニー(クリスチャン・ベール)を罵倒して、許すのは2度だけだと訴える場面がある。リンの父親はアル中のDV夫で、後に母親は謎の溺死を遂げている。リンはイエール大学を出たが、“... ...続きを見る

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2019/04/09 15:13
女王陛下のお気に入り
女王陛下のお気に入り 18世紀初頭の英国の宮殿を舞台とした女の闘いを、ヨルゴス・ランティモス監督が見事なドラマに仕立てている。美術、撮影も素晴らしい。見所は、アン女王(オリヴィア・コールマン)を巡る陰謀と駆け引きを演じるサラ(レイチェル・ワイズ)とアビゲイル(エマ・ストーン)の火花を散らす熱演だろう。名家の出身ながら、自邸に火を放って追放された貴族を父に持つ落剥の娘、アビゲイル。アン女王の幼馴染で権力を握る側近のサラ。サラを頼ってなんとか宮殿の女中になったアビゲイルが、執念の出世を遂げるまでが激しく描かれている。... ...続きを見る

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2019/04/08 15:51
翔んで埼玉
翔んで埼玉 興行成績20億円を超えるヒットとなった作品なので、製作サイドは喜んでいるだろう。「テルマエ・ロマエ」2部作をヒットさせた竹内英樹監督の演出が特に優れているとは思えない。お涙頂戴が上手な監督は多いが、観客を笑いの渦に巻き込める監督は稀有だ。2018年にブレークした「カメラを止めるな!」を観ればわかる。前半で映される破綻だらけの低予算ゾンビ映画がどのようにして企画されて作られたかを描く後半では何度も劇場に爆笑が起きた。「テルマエ・ロマエ」で観客の笑いを誘ったのは、主役の阿部寛の絶妙な演技だっ... ...続きを見る

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2019/04/03 06:49
警視庁機動捜査隊216〜エピソード10・引鉄(ひきがね)
 沢口靖子さんが警視庁機動捜査隊目黒分駐所の主任・沢村舞子警部補を演じるTBS系ドラマ「警視庁機動捜査隊216」が10作目となり、今回はドラマ特別企画として3時間ドラマになった。UNION制作のこのシリーズのオリジナル脚本を担当してきたのは、安井国穂氏だ。2010年に始まったこのシリーズを通して、ドラマのテーマには一貫して社会問題が捉えられている。また、このシリーズは、設定が極めて限定されている。冒頭の沢口さんのナレーションにもあるように、午前9時から始まって翌朝の9時までに事件が発生し、解決す... ...続きを見る

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2019/04/02 08:56
ブラック・クランズマン
ブラック・クランズマン 冒頭、映画「風と共に去りぬ」で描かれた南北戦争での夥しい傷病兵の場面が挿入されている。米国は昔から黒人(奴隷)をめぐって内戦を繰り返してきたのだ。ベトナム戦争が続いていた1970年代末に米国コロラド州コロラドスプリングスで起きた実話を基に作られているという。登場人物の台詞にあるように、当時の社会には黒人差別が横行していた。黒人がメジャーな仕事につくことは限られていて、主人公のロン・ストールワース(ジョー・デイヴィッド・ワシントン)は、コロラドスプリングス警察署で採用された最初の黒人警察官... ...続きを見る

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2019/04/01 15:10
英国王室・どこまでも“メーガン流”
アエラ(19/4/1)の多賀幹子氏の記事によれば「英王室のメーガン妃(37)に注目が集まったのは2月、米ニューヨークで赤ちゃん誕生前の祭事『ベビーシャワー』を祝い、その費用計約5500万円をセリーナ・ウイリアムズやアマル・クルーニーらが負担したと伝えられたからだ」日本人には馴染みのないベビーシャワーだが、このお祝いに英王室のメーガン妃が著名人から多額の援助を受けたことで批判が広がったという。「公的な立場にある人間として不見識であり、王室の威厳を損なうもの」だと考える国民が多かったのだ。時期的にも... ...続きを見る

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2019/03/29 10:59
ふたりの女王・メアリーとエリザベス
ふたりの女王・メアリーとエリザベス 冒頭、元スコットランド女王メアリー・スチュアートが、18年間の幽閉の後にイングランドの宮廷内で斬首される場面が描かれる。原題は「スコットランドの女王、メアリー・スチュアート」で、エリザベス1世と対比させながら、物語は展開していくが、ドラマの中心はメアリーに置かれている。ロケが素晴らしい。望遠で捉えられた山道を疾駆する馬上の女王や行軍する兵隊たちなど、選びぬかれたショットになっている。時代背景は16世紀なので、時代考証も見事で、当時の素朴な衣装、風俗が味わえる。生まれてすぐにスコットランド... ...続きを見る

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2019/03/26 14:04
ビリーブ
ビリーブ 冒頭、正装した多くの青年たちが、群れをなしてハーバード・ロースクールの建物へと吸い込まれていくが、その中で小柄な女性が一人だけ混じっている。それが、ルース・ギンズバーグ(フェリシティ・ジョーンズ)で、学生結婚をして娘もいる。ミセス・ギンズバーグだ。だが、彼女は大学の中では女性差別の主張は抑えている。同級生の中で女性はわずか9人。しかも、ハーバードが女学生を受け入れるのにも反対が多く、受け入れても女子トイレがなかった頃だ。その上、夫のマーティ(アーミー・ハマー)は精巣癌になるが、奇蹟的に回... ...続きを見る

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2019/03/25 16:13
天国でまた会おう
天国でまた会おう 主演のアルベール・デュポンテルが、脚本、監督と大活躍をした傑作だ。原作のピエール・ルメートルは、55歳でミステリー作家として世に出た異才で、「天国でまた会おう」は6冊目の作品になる。ルメートルは、若い頃にテレビドラマの脚本家だったから、この作品では監督のデュポンテルと共同脚本を書いている。物語は第一次世界大戦の終盤近くからその後の数年。冒頭、田舎の警察署で中年のアルベール(アルベール・デュポンテル)が、厳しい老警察署長に取り調べられている。署長の手元には、写真やスケッチが置いてある。逮捕されたア... ...続きを見る

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2019/03/21 06:55
ウトヤ島、7月22日
ウトヤ島、7月22日 「ヒトラーに屈しなかった国王」で世界的名声を得たエリック・ポッペ監督が、ワンシーンワンカットで撮った歴史的惨劇が「ウトヤ島、7月22日」だ。この作品が上映されていた19年3月15日、ニュージーランドでは豪州出身の極右青年、ブレントン・タラント容疑者(28歳)が、クライストチャーチにある2ヶ所のモスクを襲撃してイスラム主義者たち50人を射殺した。この悲劇から8年前の2011年7月22日、ノルウエーの首都・オスロで衝撃的なテロが起きた。作品の冒頭でテロップによって示されるように、このテロは二段階にな... ...続きを見る

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2019/03/20 06:53
関東大震災(吉村昭著、文春文庫)
 吉村昭が昭和48年夏に発表した「関東大震災」には、今でも学ぶべきことが多い。作者は「あとがき」に記している。「私の両親は、東京で関東大震災に遭い、幼時から両親の体験談になじんだ。殊に私は、両親の口からもれる人心の混乱に戦慄した。そうした災害時の人間に対する恐怖心が、私に筆をとらせた最大の動機である」  作品の冒頭は、明治天皇の崩御と大正天皇の即位の情景だが、次第に東京帝国大学地震学教室の描写に移っていく。主任教授・大森房吉と、助教授・今村明恒は、将来の大地震の予測で対立する。今村は、過去の地... ...続きを見る

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2019/03/19 09:33
「巨星・松本清張」展
神奈川近代文学館で特別展「巨星・松本清張」が開かれている。1992年(平成4年)に83歳で亡くなった松本清張が、北九州市小倉で生まれて41歳で作家となり、時代の寵児として大活躍を続ける姿が作品とともに展示されている。松本清張の足跡は、小倉にある「松本清張記念館」で常時展示されているが、それらの資料の上に神奈川近代文学館に保存されている資料が加えられている。小学校時代成績の良かった清張は、進学したかったが、稼ぎの少ない父親は進学させずに電気店の店員となった。大作家となっても、清張は小倉時代のことは... ...続きを見る

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2019/03/16 16:04
シンプルフェイバー
シンプルフェイバー 邦題は「ささやかな頼み」。ダーシー・ベルの原作は、出版前から映画化が決まるほど注目を集めたという。ニューヨークまで車で1時間半ほどの町で暮らすシングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)は、幼い息子の友達の母親、エミリー(ブレイク・ライブリー)と出会う。ステファニーは、夫と義兄を交通事故で亡くしたが、夫の保険金で息子と暮らしている。エミリーは、元ベストセラー作家で大学教授の夫(ヘンリー・ゴールディング)と豪邸に暮らし、ニューヨークのファッション企業で部長をしている。忙しいキャリアウーマンの... ...続きを見る

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2019/03/12 13:58
運び屋
運び屋 今までにスクリーンで見たクリント・イーストウッドの姿と違い、さらに老いた印象が強い。主人公のアール・ストーン(クリント・イーストウッド)の年齢が90歳という役柄なので、丁度いいのだろうが、曲がった背中が寂しい。とはいえ、この作品のアールは、陽気な元軍人で、老人なのに女に目がない。晩年は美しい百合栽培で成功して、同業者からも一目置かれていたが、ネット販売に負けて農場を売りに出してしまう。金に困ったアールだが、仕事優先で家族を犠牲にしてきたアールに、元妻(ダイアン・ウイースト)も娘も冷たい。娘の... ...続きを見る

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2019/03/11 15:55
第160回芥川賞「ニムロッド」 上田岳弘
とても哀しい物語だが、登場人物たちも「駄目な飛行機」たちも哀しい。その中で、個人的に最も哀しかったのが、主人公・中本哲史の恋人、田久保紀子だ。38歳の主人公と同い年の紀子は、結婚していた頃に哀しい体験をした。30歳で結婚して35歳で妊娠したものの、出生前診断で赤ちゃんに染色体異常が認められたのだ。夫は、出産の判断を紀子に丸投げし、紀子は結局堕胎した。外資系金融会社の有能な社員でもある紀子は、離婚して仕事に没頭したが、堕胎の傷は残り続けて、紀子を苦しめる。海外の出張には「お守り」として睡眠薬が... ...続きを見る

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2019/03/10 16:42
グリーンブック
グリーンブック 主役のトニー・リップを演じたヴィゴ・モーテンセン渾身の名演だ。“グリーンブック”は、黒人差別が横行していた60年代の米国で使われていた「黒人専用ツアーガイドブック」で、本には“快適なホテル”と書かれているが、実際は貧しい黒人の旅人たちが泊まる安ホテルだ。作品の背景は、1962年。天才ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のトリオが、南米へツアーに出かけることになり、その運転手を引き受けるのが、トニーだ。黒人と白人の二人が、対立しながら絆を深めていく物語は、数多く作られてきた。... ...続きを見る

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2019/03/05 15:09

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