ダンス・ウィズ・ミー

卓抜なアイデアを伸びやかな物語に仕立て上げられたのは、ロードムービーにしたからだろう。都内の一流会社に勤めるヒロイン・静香(三吉彩花)は、姉から預かった姪と入った商業施設で、怪しい催眠術師(宝田明)から催眠術をかけられて「音楽を聴くと、なぜか踊りだして歌いだす」病気にかかってしまう。仕事も失敗し、神経科の病院へ駆け込むが、「催眠術を…
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ライオン・キング

チラシには「アニメーションも実写も超えた、新時代の映像体験を」とある。これを映画館で見れば誰でも驚くだろう。サバンナに生きるあらゆる動物たちが出てくるが、動きがとてもリアルだ。まるで「ダーウィンが来た」を見ているような気がする。とても驚いたのは、カブト虫だ。飛翔から羽を畳んで歩き出すまで、ドキュメンタリー映像と変わらない。アニメではない…
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NHK学園・武蔵野俳句大会2019

2019年8月3日、NHK学園・武蔵野俳句大会が武蔵野市民文化会館で開かれた。自由題・題詠「野」合わせて4292句が集まった。 *NHK学園武蔵野俳句大会大賞 玉子焼きほどの明るさ春の夕  千葉県・鶴田ちしほさん 【選評】岸本葉子「春の夕をこのように表した比喩をはじめて見ました。卵焼きは『明るさ』の他にも、艶やかさや甘…
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原三渓の美術・伝説の大コレクション

横浜美術館開館30周年記念・原三渓生誕150年・没後80周年記念展が9月1日まで開かれている。チラシの表紙は、国宝・孔雀明王像で、こちらの展示は8月7日で終了している。横浜市民には馴染みの深い「三渓園」の創設者・原三渓は、婿殿だ。莫大な資産を持つ横浜の豪商の婿養子になった原三渓は、古美術や日本美術を蒐集し、稀代のコレクターとして…
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スパイダーマン・ファー・フラム・ホーム

アベンジャーズの一員になったスパイダーマン・ピーター・パーカー(トム・ホランド)。片想いの相手、MJ(ゼンデイヤ)との恋のやりとりを絡めた続編だ。監督のジョン・ワッツは、感心しない。クライマックスのバトルは盛り上がるが、演技演出は下手だ。俳優の長所を引き出すことができず、ギャグも不発だらけだ。今回の敵役には、様々な仕掛けが作られ…
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アラジン

何といっても、魔法のランプから煙と共に現れるジーニーが大活躍のミュージカルファンタジーだ。ウイル・スミスの映画なのだ。コソ泥アラジン役のメナ・マスードとジャスミン王女役のナオミ・スコットがどんなに動き回って踊りまわって歌い続けても、ジーニー役のウイル・スミスの足元にも及ばない。芸の力だ。敵役のジャファー(マーワン・ケンザリ)も迫力に…
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アルキメデスの大戦

監督、脚本、VHXと三役をこなしている山崎貴監督の佳作だ。主人公を東京帝大数学科を中退した百年に一度の数学の天才と設定した三田紀房の原作コミックが優れている。「数学で戦争を止めようとした男の物語」とコピーが記されているが、これには説明が必要だ。日本海軍が昭和16年12月8日にハワイ真珠湾を攻撃したことはよく知られているが、空母に戦闘…
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雪の階(奥泉光著、中央公論社)

 タイトルの雪は、昭和11年に起きた青年将校らによるクーデターを差している。2・26事件として知られる陸軍皇道派の反乱前夜には東京に大雪が降ったことで記憶されているからだ。だが、この長大な物語は決起に加わった将校たちのものではない。彼らの決起を促した東北農村の飢餓寸前の疲弊でもない。主人公たちは、彼らが討たんとした君側の奸に近い人物…
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ザ・ファブル

国民的映画「フーテンの寅」でなんとか生き延びてきた松竹が、こんなに痛快なアクション映画を製作するようになったのには驚いた。企画部大改革の成果だ。南勝久の原作コミックを渡辺雄介が脚本化し、江口カン監督が演出しているが、見事なできばえだ。裏社会で暗躍する凄腕の殺し屋、ファブル(岡田准一)。その凄腕ぶりを冒頭で惜しみなく描き、すぐにボス(…
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天気の子

新海誠監督は前作「君の名は。」で批判されたことを考えてきたと言う。隕石落下で消滅した村を助けるために未来からやってくる男女の活躍を描いたため、“災害を消そうとするのか”と批判されたのだ。東日本大震災や西日本豪雨で実際は夥しい被害が出ている。その悲劇は消せないという批判だった。新海監督はその批判に対して、思い悩んだ末に「やはり、自分の…
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さらば愛しきアウトロー

「16回の脱獄と銀行強盗を繰り返し、誰ひとり傷つけなかった74歳の紳士フォレスト・タッカーのほぼ真実の物語」が、ロバート・レッドフォードが俳優人生の最後に選んだ役だ。「ポケットに銃を、唇に微笑みを、人生に愛を」と、チラシには書いてあるが、嘘も混じっている。主人公の老銀行強盗は、13歳で自転車泥棒をして捕まってから、ほぼ人生の大半…
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いちごの唄

原作は脚本担当の岡田恵和と峯田和伸になっている。どこから発想を得た物語なのかはわからないが、地方都市の中学校での記憶と、東京での出来事が折り重なって描かれている。主人公のコウタ(古舘佑太郎)は、東京のボロアパートで暮らしながら、冷凍食品会社で働いている。同僚達とも仲良く、アパートの住人のパンクロック女にも親切だ。コウタには中学時代の…
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今日も嫌がらせ弁当

八丈島を舞台にした、母親と次女の高校生活3年間を描いたホームドラマだ。ブログで人気となった「嫌がらせ弁当」をテーマに、塚本連平監督が脚本も担当している。大工だった夫を事故で失った母親(篠原涼子)は、娘二人を育てるシングルマザー。小さな食品工場と居酒屋に勤め、内職までこなしながら、娘たちの弁当を作ってきた。長女(松井玲奈)は家を出てア…
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ダイナー

極彩色の妖艶な映像美を得意とする蜷川実花監督が描く、耽美アクション作品だ。「ダイナー」は、殺し屋だけが訪れる謎の店。天才シェフ・ボンベロ(藤原竜也)は、元腕利きの殺し屋。母親に捨てられて、自らの存在価値を自己否定して生きてきたヒロイン・カナコ(玉城ティナ)は、憧れの外国へ行くための旅費を稼ごうとして、強盗を手伝い、失敗。殺されかける…
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新聞記者

感心しない作品が続いた19年邦画界にようやく現れた問題作だ。東京新聞記者・望月衣塑子の原作を、詩森ろば、高石明彦と監督の藤井直人が脚本にしている。藤井監督の演出は重厚で、権力側(国家側)とマスコミ側との戦いぶりをサスペンスフルに描いている。個人的に印象深いのは、内閣調査室の描写だ。権力内部の秘密のベールに覆われた内調は、「相棒」など…
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凪待ち

加藤正人氏のオリジナル脚本を、白石和彌監督が演出した作品だ。映画作品が生まれるまでには、様々な障壁が立ちはだかる。企画書が作られて流れ、検討用の台本が作られて流れ、配給が決まらずに流れることは映画製作の常だ。映画企画には3つの場合があるという。監督企画、原作企画、俳優企画だ。香取慎吾主演「凪待ち」の場合には、原作がないから、監督企画…
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NHK学園・伊香保俳句大会

2019年6月26日、NHK学園・伊香保俳句大会がホテル天坊で開かれた。投稿句は、自由題・題詠「温」あわせて4475句だった。 * NHK学園伊香保俳句大会大賞 サングラスとり参観の母となる     新潟県・中澤安子さん 【選評】小暮陶句郎…サングラスの似合う母親は、もしかすると女優なのかもしれないと思いました。授業参…
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ガラスの城の約束

実話を元にした物語は、1989年のニューヨークから始まる。ニューヨークタイムズ紙でゴシップコラムを担当して人気記者となったジャネット・ウォールズ(ブリー・ラーソン)は、タクシーで移動中に浮浪者の中年男女に絡まれる。だが、それはジャネットの両親なのだ。酒浸りの父親(ウッディ・ハレルソン)と、売れない絵を描き続けている母親(ナオミ・…
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アマンダと僕

とてもよく出来た脚本を、ミカエル・アース監督は淡々と情感豊かに描いている。テーマは、テロだ。パリの公園で起きたイスラム過激派による非情なテロによって、初夏の散策やピクニックを楽しんでいたパリ市民たちの多くが銃撃されて死に、傷ついたのだ。だが、この作品は声高にテロを糾弾することはない。事件そのものも、極めて淡彩に描かれている。脚本も担…
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パラレルワールド・ラブストーリー

東野圭吾の作品は次々と映画化されている。篠原涼子主演の「人形の眠る家」では、脳死となった娘に電気刺激を与えて手足を動かして見せる母親の狂気が描かれていた。今回のテーマは、二つの世界が並存する脳。それも、人工的に作られた二つの世界、パラレルワールドだ。冒頭で、山手線と京浜東北線が出てくる。新橋から電車に乗ると、同じプラットフォーム…
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