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zoom RSS 天国でまた会おう

<<   作成日時 : 2019/03/21 06:55   >>

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主演のアルベール・デュポンテルが、脚本、監督と大活躍をした傑作だ。原作のピエール・ルメートルは、55歳でミステリー作家として世に出た異才で、「天国でまた会おう」は6冊目の作品になる。ルメートルは、若い頃にテレビドラマの脚本家だったから、この作品では監督のデュポンテルと共同脚本を書いている。物語は第一次世界大戦の終盤近くからその後の数年。冒頭、田舎の警察署で中年のアルベール(アルベール・デュポンテル)が、厳しい老警察署長に取り調べられている。署長の手元には、写真やスケッチが置いてある。逮捕されたアルベールが語り始める物語が、次第に躍動していく。第1次世界大戦中、フランス軍はドイツ軍と悲惨な塹壕戦を展開していたが、終戦間近となって双方とも動かない。だが、名門出身の陸軍中尉・プラデル(ロラン・ラフィット)は戦争狂で、司令部からの停戦命令を無視して、部下に突撃を命じる。戦いを兆発するために、部下の斥候を背後からピストルで撃って、ドイツの仕業に見せかけたのだ。それを、従軍していたアルベールは知ってしまう。プラデルはアルベールを戦場に消そうとするが、それを助けたのが若い兵士のエドゥアール(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)だった。だが、エドゥアールは敵の砲弾で顔を損傷する。命の恩人のエドゥアールを助けようと、アルベールは戦後も彼の世話をするが、顔の半分を失ったエドゥアールは、その痛みと心の傷のためにモルヒネ中毒となる。実は、エドゥアールは画家を目指していたが、厳格な父親の銀行家・マルセル(ニエル・アレストリュプ)の猛反対で家を出たのだ。職を失ったアルベールと、エドゥアール、隣家の孤児・ルイーズは、力を合わせた詐欺を思いつく。戦後にブームとなった戦勝記念碑の図案だけを売って、集まった金を持ってアフリカに逃げるのだ。絵の天才、エドゥアールの才能が美しいパンフレットになり、フランス各地から記念碑設立の申し出が殺到する。実は、この詐欺の目的は戦争で大儲けしたマルセルと娘婿となった元中尉のプラデルに復讐をするための詐欺だったのだ。詐欺は成功したが、マルセルは画家がエドゥアールだと気づく。死んだと思っていた息子に会いに行ったマルセル。だが、父親の目の前で悲劇が起きる…。脚本、演出、撮影、どれを取っても素晴らしい。キャスティングも的確だ。ユーモラスなアルベール、奇妙な仮面を次々に被っていくエドゥアール。そして、厳格そのものの父親・マルセル、エゴイストで金と女に目がない悪役・プラデル。痛快な復讐劇でもあり、哀しい戦争秘話でもある。ルメートルの描き出す魅力的な物語に酔い痴れる。ルメートルの作品の特徴は、「最後には悪が罰を受ける」という点だ。この作品でも、最後には誰もがほっとするのではないか。

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