テネット・TENET(20年公開・DVD)

tenete.jpgこの作品は世界が新型コロナウイルス感染で激変する以前に創られているから、クリストファー・ノーラン監督の予見性をもってしても、世界の脅威は核兵器に置かれている。ソ連崩壊に伴う核兵器の流出は、ハリウッド映画でたくさん描かれてきた。そのたびにCIAが関与し、核戦争を阻止するために有能な諜報員たちが活躍してきた。「テネット」でも主人公は、CIAの敏腕エージェントだ。この男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が相棒のニール(ロバート・パティンソン)と追うのは、ロシア人武器商人のセイター(ケネス・ブラナー)。セイターはロシアの地図にない街に生まれ、核兵器と共に生きてきた男だ。そのセイターが手に入れたのは、未来から送られてきた8つの”アルゴリズム”。このアルゴリズムは、時間軸を逆行させることができる。自殺した未来の科学者は、自分の発明したアルゴリズムが、時間を逆行させることができると知り、9つの部品に分けたのだ。9つのアルゴリズムが手に入れば、時間は逆行し、過去へ過去へと時間は戻っていく。核物質で放射能に塗れ、地球温暖化で海水が上昇し、異常災害が多発する今の世界が、産業革命以前の美しい自然に満ちた世界に戻っていく。そして、地球に生まれ繁栄した生物たちも次第に消えていく。絶滅した恐竜たちも復活し、消えていく。46億年前に宇宙に生まれた地球でさえ、消えていくのだ。時間軸を逆行させ、人類を消滅させるアルゴリズムの最後のひとつは、「プルトニウム241」。ロシアが握っているプルトニウム241をめぐって、主人公たちと武器商人の駆け引きが進む。セイターの若き妻、キャット(エリザベス・デビッキ)も絡み、自由に時間軸をずらせながら、物語は進んでいく。「時間の逆行」を描くために、ノーラン監督は大仕掛けの撮影を行っている。最後には、「黒幕は誰だ」という問いに、意外な答えが待っている。

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