喜劇・愛妻物語(20年公開・DVD)

報知映画賞・主演女優賞、TAMA CINEMA FORUM・主演女優賞、毎日映画コンクール・主演女優賞、キネマ旬報・主演女優賞と、「喜劇・愛妻物語」で売れない脚本家の妻を演じた水川あさみは、20年の映画界で脚光を浴びた。原作・脚本・監督の足立紳が、自らの実人生を素材にして面白い夫婦譚に仕立て上げている。タイトルに「喜劇」がついている…
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弱虫ペダル(20年公開・DVD)

テーマは友愛。孤独なアニメ少年が、なぜか自転車競技愛に目覚めていく。高校入学を彩る満開の桜並木を初めとして、自然豊かなコースを登場人物たちが疾走する。晴れ渡った天候の元、ロケを多用した明るく爽やかな作品になっている。原作・渡辺航、脚本・板谷里乃、監督・三木康一郎。アニメ好きで友達のいない小野田坂道(永瀬廣)は、ママチャリで千葉から秋葉原…
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きみの瞳が問いかけている(20年公開・DVD)

韓国映画「ただ君だけ」を、吉高由里子と横浜流星の共演でリメイクしている。登米裕一の脚本には韓国映画らしい設定と展開が残っている。往年のハリウッド映画に見られた劇的でロマンチックなラストも待っている。児童養護施設で育ったキックボクサーのアントニオ・篠崎塁(横浜流星)は、裏社会の仲間に誘われて犯罪に加担して3年5カ月の実刑を受けた。今は…
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望み(20年公開・DVD)

タイトルの「望み」とは裏腹に、やりきれなさの残る作品だ。雫井脩介の原作を奥寺佐渡子が脚色しているが、ほぼ原作どおりだろう。子育てをしたことのある者なら、重い苦味が涌き出てくるような結末になっている。赤堀雅秋監督「葛城事件」の主人公は、連続殺人事件を起こした加害者の父親だったが、彼は世間からの壮絶なバッシングの中、開き直って生きる道を…
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浅田家!(20年公開・DVD)

中野量太監督は、家族を専門としてきた。大評判を取った「湯を沸かすほどの熱い愛」では風呂屋の家族を描き、「長いお別れ」では、認知症を患った父親と娘たちの物語を描いた。「浅田家!」は、実在の写真家、浅田政志をモデルとした家族の物語だが、この作品は才能とは何かを問いかけてもいる。少年の頃、専業主夫の父親(平田満)から譲り受けたカメラが、政…
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糸(20年公開・DVD)

平成から令和へと元号が変わる時を狙った恋愛大河ドラマだ。平成元年生まれの主人公たちが、平成13年から平成31年までの18年間を生きていく物語。平野隆原案、林民夫の脚本の中に織り込まれているのは、平成21年のリーマンショックと平成26年の東日本大震災だが、主人公の2人との関わりは深くない。北海道の美瑛で知り合った中学1年の高橋漣(菅田…
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ストックホルム・ケース(20年公開・DVD)

犯罪に巻き込まれた人質と犯人との間に恋愛感情が生まれ、人質が犯人に感情移入してしまう心理状態は、ストックホルム症候群と言われる。この作品に描かれているのは、その語源となった実際の事件の顛末だ。ダニエル・ラングの記事を元に、ロバート・パドロー監督が脚本も担っている。1973年、ストックホルムの大銀行「クレジット銀行」に、ラース・ニース…
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エンドレスナイト(1971年日本未公開・DVD)

「エンドレスナイト」はアガサ・クリスティシリーズとして発売された作品のひとつで、日本未公開の英国作品だ。アガサ・クリスティの作品群の中で、探偵が出てこない「ノンシリーズ」としては最晩年のひとつでもある。1967年に発表されたこの原作の邦題は「終わりなき夜に生まれつく」というもので、ウイリアム・ブレイクの詩「無垢の予兆」の一節から…
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小吉の女房2(NHKBS時代劇)

NHKBS時代劇「小吉の女房2」が快調だ。勝小吉は、幕末の江戸城無血開城の立役者、勝海舟の父親として知られ、隠居後に書いた「無酔独言」には、自由奔放に生きた小吉の小気味よい生き方が描かれている。山本むつみ脚本のオリジナルドラマだが、テレビドラマとして描かれた過去の勝小吉像の中で最も評判になったのは、1974年のNHK大河ドラマ「勝海舟」…
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ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(20年公開・DVD)

サンフランシスコへの切実な思いが作品の原点になっている。サンフランシスコに強い思いを抱くことのない日本人の観客には、伝わりにくい部分が多いだろう。主人公のジミー(ジミー・フェイルズ)と友人のモート(ジョナサン・メジャーズ)との会話の中には、日系人の関りが出てくる。戦前から日系人は米国社会に移住して、その一部がサンフランシスコへ移っていた…
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ナイル殺人事件(1978年公開・DVD)

22年2月公開予定の「ナイル殺人事件」では、監督・主演のケネス・ブラナーがエルキュール・ポアロを演じているが、78年版はピーター・ユスティノフが演じ、ジョン・ギラーミンが監督している。ナイル河下りの観光船は今でも人気で、たくさんの日本人が体験してきたが、この作品に出てくる「カルナック号」は外輪船で、船出から終点までの旅で5人が死ぬ。…
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82年生まれ、キム・ジヨン(20年公開、DVD)

1945年、日本は敗戦を迎えて米国の統治下に入り、米国文化が国内に流れ込んで民主化が急進していった。韓国は日本統治下から米国による統治を経て、長く軍事政権が続いた。韓国の民主化が進んでいったのは、87年以降だと思われる。韓国でベストセラーになったチョ・ナムジュ原作の「82年生まれ、キム・ジヨン」は、よく知られているように韓国でもっともあ…
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復活の日(1980年公開・DVD)

2020年から本格化した新型コロナウイルス感染拡大の中、注目された作品のひとつが、深作欣二監督作品「復活の日」だ。角川映画の中でも指折りの大型娯楽作品として知られていたが、注目された原因は、小松左京の原作にある。執筆当時の世界は、冷戦の真っただ中で、原作は冷戦を前提にして書かれている。1982年、東独のライプチヒで極秘に作られていた…
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野鳥俳壇21年4月(日本野鳥の会・会報「野鳥」掲載)

日本野鳥の会・会報に掲載されている「俳句を詠もう」には、選者の辻桃子さんが選んだ俳句が並んでいる。 * 特選 たわわなるむらさきしきぶ鵯重く     宮城県・工藤一寿さん 【選評・辻桃子】みっしりと実をつけた紫式部の枝に鵯がきた。枝が揺れ、大きくしなったことだろう、そこに鵯の重さが見える。 * 入選 純白な親に追ひ…
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