ペイン・アンド・グローリー(20年公開・DVD)

「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥー・ハー」で世界的名声を得たスペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督。68歳になった監督が、自叙伝的要素を加えて撮ったのが「ペイン・アンド・グローリー」だ。主人公の著名映画監督サルバドル(アントニオ・バンデラス)は初老となり、原因不明の体の痛みと喘息に苦しんでいる。何錠もの鎮痛剤を砕い…
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推し、燃ゆ(宇佐美りん著、第164回芥川賞受賞作)

高校生のあかりは、アイドルグループ「まざま座」のメンバー、上野真幸を「推す」一人だ。「ラジオ、テレビ、あらゆる推しの発言を聞き取り書きつけたものは、20冊を超えるファイルに綴じられて部屋に堆積している。CDやDVDや写真集は保存用と観賞用と貸出用に常に三つ買う。放送された番組はダビングして何度も観返す。溜まった言葉や行動は、すべて推…
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窮鼠はチーズの夢を見る(20年公開・DVD)

都心の本社へ通う若い会社員、大伴恭一(大倉忠義)は大学時代、同じサークルの夏生(さとうほなみ)とつきあっていたが、別の女性・知佳子(咲妃みゆ)と結婚して2人で暮らしている。仕事で知り合った女性会社員と不倫関係になっていたが、離婚は考えていない。その恭一の前に現れたのが、大学時代の後輩・今ヶ瀬(成田凌)だった。今ヶ瀬は探偵をしていて、妻か…
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犬鳴村(20年公開・DVD)

戦後、日本の経済成長に伴う電力不足を解消するために、多くの水力発電所が建設され、ダムが作られた。ダム建設のため、山奥の村が丸ごと水底に沈んでいった。そういった戦後日本の歴史を背景に清水崇監督「犬鳴村」の脚本が作られている。さらに、この犬鳴村の村人が山犬を捕獲していたという凶暴な要素も付け加えてある。小児科の医師、森田奏(三吉彩花)は…
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コリーニ事件(20年公開・DVD)

2001年のベルリンで事件は起きた。大企業として知られるMMF社の社長が、自宅で射殺されたのだ。84歳になる社長のハンス・マイヤー(マンフレッド・ザパトカ)は、抵抗もせず犯人の前に膝まずき、額を撃たれた。その後、さらに2発の弾丸が頭に撃ち込まれ、顔面が靴で踏みつけられていた。逃げなかった犯人のファブリツィオ・コリーニ(フランコ・ネロ…
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サセックス公爵称号剥奪の危機・ヘンリー王子とメーガンさんの猛アピール(アエラ21/3/1)

現在、ヘンリー王子夫妻は米国のカリフォルニア州サンタバーバラ豪邸に夫妻と長男のアーチー君の3人で暮らしている。アエラ(21/3/1号)掲載の多賀幹子氏の記事によると「(夫妻は)約15億円といわれる豪邸にアーチー君と暮らしている。アメリカの動画配信サービス会社、ネットフリックスとは100億円超えの大型契約を結び、スウェーデンの音楽スト…
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一度も撃ってません(20年公開・DVD)

この作品の脚本で、丸山昇一は毎日映画コンクールで二度目の脚本賞を受けた。企画・監督の阪本順治の原案を、丸山昇一がまとめたものだろう。75歳になる小説家の市川(石橋蓮司)は、妻の弥生(大楠道代)と都内の一軒家に二人暮らし。立派な家で、整った暮らしをしているが、市川の収入で暮らしてきたわけではなく、教員だった弥生の才覚で暮らしてきたのだ…
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テネット・TENET(20年公開・DVD)

この作品は世界が新型コロナウイルス感染で激変する以前に創られているから、クリストファー・ノーラン監督の予見性をもってしても、世界の脅威は核兵器に置かれている。ソ連崩壊に伴う核兵器の流出は、ハリウッド映画でたくさん描かれてきた。そのたびにCIAが関与し、核戦争を阻止するために有能な諜報員たちが活躍してきた。「テネット」でも主人公は、CIA…
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アルプススタンドのはしの方(20年公開・DVD)

高校3年の夏、甲子園で母校・東入間高校野球部の応援にやってきた全校生の中、アルプススタンドのはしの方に座った4人。演劇部の安田あすは(小野莉奈)と田宮ひかる(西本まりん)、元野球部の藤野(平井亜門)、離れたところに立ったままの宮下恵(中村守里)。恵は常に成績トップだったが、初めて2番になったばかり。近くでは吹奏楽部が懸命に演奏してい…
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カセットテープ・ダイアリーズ(20年公開・DVD)

原題は「Blinded by the light」(光で目もくらむ)で、ブルース・スプリングティーンの歌詞から取られている。1987年、英国で暮らすパキスタン移民の息子、ジャベド(ヴィヴェイク・カルラ)は、厳格な父、働き者の母、妹、従姉と暮らす。その町・ルートンを、ジャベドは「最低の町」と呼んできた。移民の父は自動車工場で働いていた…
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東條英機・「独裁者を演じた男」(一ノ瀬俊也著、文春新書)

1941年12月の真珠湾攻撃からサイパン島陥落までの2年9ヶ月間、首相を務めた東條英機は、戦後、A級戦犯容疑者としてGHQに逮捕された。本書には、1945年9月に文学者の杉浦明平が記した日記が載っている。「東條英機が逮捕に先立って自決した、とラジオは伝えている。寺内も重態という。戦争犯罪人数千人の名簿がすでに作成されているそうだ。東…
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思い、思われ、ふり、ふられ(20年公開・DVD)

撮影当時46歳だった三木孝弘監督は、順調な仕事ぶりだ。2010年の「ソラニン」がヒットして以来、「僕等がいた」「陽だまりの彼女」「ホットロード」「アオハライド」「くちびるに歌を」「青空エール」など、若手俳優を配した青春映画を次々と世に送り出してきた。そのキャスティングには苦心の色が濃い。俳優の実年齢が登場人物の年齢よりかなり上回って…
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事故物件(20年公開・DVD)

「事故物件芸人」松原タニシの原作をブラジリー・アン・山田が脚本化した中田秀夫監督作品だ。実際の体験をベースにしているせいか、脚本は1軒目から4軒目の4つのエピソードを串刺しにしている。オムニバスは、映画脚本として成功しないことが多いが、その原因はそれぞれのエピソードが絡み合って太い流れに凝縮していかないからだ。この作品では、最後の4…
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ソワレ(20年公開・DVD)

映画「ソワレ」は、豊原功補、小泉今日子、前田和己らが設立した「新世界合同会社」による最初の作品だ。脚本も担当し、タイトルをソワレ(夜会)にした外山文治監督は、作品のテーマを二つ置いている。実父による性被害と、安珍清姫伝説だ。安珍清姫伝説は、和歌山の道成寺に伝わる平安時代の説話で、清姫の恋と狂気を伝えている。作品の中にも道成寺が出ていて、…
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水曜日が消えた(20年公開・DVD)

少年時代に交通事故で両親を失い、自らも頭部に障害を受けた「僕」の頭の中には、7人の「僕」が生まれた。吉野耕平脚本・監督の「水曜日が消えた」は、多重人格(解離性同一性障害)の青年の物語だ。奇妙な一軒家で暮らす僕(中村倫也)には、火曜日の記憶しかない。頭の中の7人の僕は、それぞれの曜日を生きているからだ。火曜日の僕は、月曜日の僕の暮らし…
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ユージュアルサスペクツ(96年公開・DVD)

公開当時、この作品は大きな話題となって、ブライアン・シンガー監督の代表作になった。手足に障害のある小物の詐欺師、ヴァーバル・キントを演じたケヴィン・スペイシーの名演が忘れられない。ニューヨーク市警のカイヤン捜査官が、警察署の一室でキントを追及し、キントが供述していく。その供述が主な物語として描かれている。冒頭で何者かが元刑事の犯罪者…
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第24回毎日俳句大賞・2021年

投句数は一般の部5700句、こどもの部は1万2000句、国際の部1000句だった。 *大賞 炎天や少年水を縦に飲む     湯田一秋(福島県会津若松市) (選評)津川絵理子「立ったまま口を大きく開けて、喉の奥へ水を流し込む。下五の鮮烈な表現が、少年の渇きを的確に表現した。炎天、少年の体内を落下する水、縦の構図が面白い」…
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第22回NHK全国俳句大会(2021年)

今回は新型コロナウイルス感染防止のために例年行われてきたNHKホールでの大会は中止となった。今回の投句数は、題詠と自由題合わせて40144句だった。 *大会大賞 拭き上げて雪の匂ひの生家かな   東京都・冬魚 (選評)井上康明「雪国の生家から離れて都会に暮らす人を思った。冬を迎えるために久しぶりに帰って、家の中を掃…
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グリンゴ(19年公開・DVD)

メキシコではアメリカ人のことをグリンゴと呼ぶ。ナッシュ・エドガートン監督の「グリンゴ」は、メキシコを舞台にしたブラックコメディーだ。ナイジェリア系のハロルド(デヴィッド・オイエロウォ)の伯父は詐欺師で大金持ちだったが、父親は正直者で貧乏だった。父に似たハロルドは、友人のリチャード(ジョエル・エドガートン)の経営する「プロメチウム…
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盲目のメロディ(19年公開・DVD)

オードリーヘップバーン主演のサスペンス「暗くなるまで待って」は、盲目の女性が犯罪に巻き込まれる物語だったが、インドのシュリラーム・ラガヴァン監督「盲目のメロディ」は、盲目のふりをしたピアニストが犯罪に巻き込まれる。障害者用のアパートで暮らすピアニストのアーカショー(アーユシュマーン・クラーナー)は、白杖を持って出歩き、ピアノを教えて…
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