ろくでなし通信

アクセスカウンタ

zoom RSS 午後8時の訪問者

<<   作成日時 : 2017/05/19 18:11   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像


「午後8時の訪問者」と名付けられた邦題はテーマをよく現している。たしかに、この物語はある診療所に8時過ぎに訪れた若い女性の正体を追っている。日本のテレビドラマのように殺人事件が起きるが、主人公の女医が犯罪に巻き込まれるわけではない。真相も犯人も終盤で明らかになるが、それが目的でもない。ジャン=ピエール・ダルデンヌとリュック・ダルデンヌの兄弟監督は、町の診療所に通う人々と正義感の強い女医との関わりを描こうとしているのかもしれない。だが、それが成功しているとは思えない。演出は淡々としている。大学病院で優秀な助手だった女医のジェニー(アデル・エネル)は、自ら志願して貧困地区の診療所に赴任する。驚くのは往診が多いことだ。フランスらしく多国籍の患者たちは様々な問題を抱えている。痛み止めだけの治療を求める庶民たちも多いのだ。ある夜、8時過ぎに黒人の若い女性が診療所を訪れるが、帰り支度をしていたジェニーは、応対せずに無視してしまう。だが、この女性がその夜に殺されていたのだ。ジェニーは自分を責める。中へ入れてやれば、救えたのではないかと。若い女性は誰かに追われていて、救いを求めてきたと思われたからだ。殺害への責任を痛感したジェニーは、様々な人に会って自ら事件の核心に迫っていく…。正義感の強い優れた女医が、名前すらわからない若い女性の殺人事件の真相を知ろうとする物語だが、描かれるのはサスペンスやミステリーではない。ジェニーの身に危険が迫るわけでもなく、次々と事件が多発するわけでもない。患者たちの様々な姿が描かれ、患者たちと接することによってジェニーが真相に近づくというプロットになっている。外国からフランスへやってきた多種多様な人々が懸命になって暮らしている姿に監督は興味を抱いているのではないだろうか。ジェニーの往診が多様な患者たちを描き出し、事件を解決に導いている。ラストは被害者の意外な肉親が診療所を訪れ、真相を語り、物語は唐突に幕を閉じる。


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
午後8時の訪問者 ろくでなし通信/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる